環境研の総合的環境移行・線量評価モデル

(総合モデル)

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総合モデルで「大気中での物質の広がり」を
計算してみましょう

風の向きや強さによって大気中での物質の広がりはどのように変わるでしょうか。
六ケ所村の過去の気象条件から特徴的な風向・風速を選び、大気拡散サブモデルによる計算結果を見てみましょう。

黒板1の画像
東より
弱い
画像1
黒板2の画像

入力データをもとに、コンピュータがプログラムに従って膨大な計算を行います。

黒板3の画像
選択したGIFがここに表示されます

このアニメーションでは、風の中でシャボン玉を飛ばす…そんなイメージで物質の移動を「青い点」の動きで表現しました。設定した気象条件ごとに異なる移流・拡散の様子がご覧いただけると思います。

ただし、この表示では見た目の濃さと濃度は一致しません。また、放射性物質の排出条件を反映していないため、放射性物質の濃度や被ばく線量とは無関係です。

【発展】「大気安定度」で広がり方はどう変わる?

物質の拡散に関する代表的な指標のひとつに「大気安定度」があります。大気安定度は太陽からの日射量や夜間の放射収支量、風速によって決まります。

大気中を移動する物質の拡散も、大気安定度の違いによって広がり方が変わります。ただし、下の図は上に示す計算結果と同様に見た目の濃さと濃度は一致しておらず、放射性物質の濃度や被ばく線量とは無関係です。

【D (中立)】

【A (強い不安定)】

【大気安定度の分類】

放射性物質の拡散計算においては表に示すようなPasquill安定度分類が用いられ、風速ならびに日射量および放射収支量よっていくつかの階級に分類されます。

大気安定度分類表

出典:発電用原子炉施設の安全解析に関する気象指針(原子力安全委員会)

【階級ごとの違い】

Aはよく拡散する状態(強い不安定)を表し、Fは非常に拡散しにくい状態(安定)を表します。またB~Eはこれらの中間の状態を段階的に表します。

大気安定度の階級による煙の拡散幅イメージ

出典:原子力防災用語集(文部科学省)